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英国の国宝級パッチワークの布製レプリカを日本の技術で作成贈呈 - クラウドファンディング READYFOR
英国キルターズギルドが保有する国宝級のパッチワーク カバーレット1718の布製レプリカを日本の技術で作成し、贈呈しようというプロジェクト - クラウドファンディング READYFOR
試作を行う目的
レプリカを作成するため、懸念事項や複数の案があるものを試して作成して確認する。また、1回の試作で手戻りが生じないように留意する。そのために確認事項と判断基準を多面的な観点から設定し、判断ミスが起こらないようにする。
試作において確認・決定する内容と試作物の概要
A 明暗資料と実物の比較により、レプリカの明暗調整を決定する。
B 側面の処理:ヒートカット、縫製のどちらかを決定する。
左:ヒートカット 右:三つ折り縫製 下:二つ折り縫製
C 吊り下げ部の確認と周辺部の色:濃淡のグレーを比較・決定
確認事項と判断基準
A 明暗資料と実物の比較により、最も近い明暗%を決定する。
その際、考えられる3つの場合の判断は以下の通り。
- 例えば、-26%が最も近いと判断された場合、-26%を採用。
- 例えば、-26%と-28%の両方が最も近いと判断された場合、-27%を採用。
- 例えば、-26%より暗く、-28%より明るいと判断された場合、-27%を採用。
なお、この判断基準の根拠は、2%の明暗は小さく、判断しづらいことが試作前の明暗試験からわかることからである。
B 側面の処理:ヒートカット、縫製のどちらかを決定する。
左:ヒートカット 右:三つ折り縫製 下:二つ折り縫製
判断の考え方は次のとおり。
- 側面として、丈夫でしかも目立たないものを選定する。
- ヒートカットは熱で溶解し結合させることができるので、メーカーも十分に強いものと考えており、洗濯等をすることがなければ、崩壊することはないだろうと考えている。また、最も目立たないことから、強度を確認し、十分と判断された場合はこれを採用する。
- ヒートカットが採用できない場合、三つ折り縫製か、二つ折り縫製のうち、目立たない方を採用する。なお、それぞれ最小幅で折り返したものであり、目立たない方、つまり幅が短い方を採用する。ただし、三つ折り縫製は二つ折り縫製より厚くなることが予想されるが、その点で何らかの支障が生じないかを検討し、その点も考慮して総合的に判断する。また、いずれもヒートカットした生地を折り返して縫製したものであり、強度は十分と思われる。
C 吊り下げ部等の色:濃淡のグレーを比較・決定
判断の考え方は次のとおり。
- 展示する壁の色に合わせて、濃淡のグレーのどちらが良いかを判断する。
- 2点のレプリカを作成するので、別々のグレーにすることが可能
- なお、濃いグレーはデータの周辺のグレーに近いもの。淡いグレーは20%グレーを採用しているが、濃さの変更は可能である。